カメラを選ぶ

センサーサイズの違いによるメリット・デメリット

更新日:


あまりカメラに詳しくない人でも、フィルムカメラと言えば「レンズから入ってきた光をフィルムに焼き付けて写真にする」ということは知られていると思います。

しかし、デジタルカメラではどのような原理で写真(画像)ができあがるのかを理解している人は少ないでしょう。

今回は、デジタルの世界において写真が作られるための心臓部分「イメージセンサー(撮像素子)」について解説していこうと思います。

カメイチ
そんな地味な部品の解説なんて興味ない!と思われるかもしれませんが、イメージセンサーが違うだけで撮れる写真に影響してくるので知っておいて損はありません
スポンサード リンク

イメージセンサーとは?

イメージセンサーとは、カメラ内部に入ってきた光をデジタルな色データに変換する部品で、画像センサーや撮像素子とも言われています。

搭載されているイメージセンサーの大きさはカメラによってさまざまなのですが、カメラを買ったあとにセンサーの交換はできませんので、このへんについてはキチンと理解してから選ばないとあとで痛い目を見ます。

スポンサード リンク

大きいセンサーを使うメリット

イメージセンサーは大きさのカテゴリーごとに分類されていて、大きければ大きいほど高性能になります。

大きいセンサーのメリット

  • 写真で表現できる色の階調(ダイナミックレンジ)が広い
  • 暗いところでもキレイに撮れる

メリット1:写真で表現できる色の階調(ダイナミックレンジ)が広い

ダイナミックレンジとは、カメラが1枚の写真で撮影できる「明暗の幅」になります。

この幅が広いほど色表現が豊かな写真が撮影できることを意味していて、明暗の差が激しい逆光写真などでも白飛び・黒つぶれを防止することができます。

イメージセンサーが大きいほどダイナミックレンジに余裕があるため、どんな環境下でも撮れない写真が少ないのがメリットで、撮影に失敗できないプロがセンサーサイズを優先する理由です。

ただ、同じ大きさのイメージセンサーでも、最新のものほどダイナミックレンジを広くできるよう開発されており、昔に比べてずっとキレイな写真が撮れるようになりました。

メリット2:暗いところでもキレイに撮れる

イメージセンサーが光情報を色情報に変換するとき、小さな光でも敏感に感じ取って写真に表現してくれます。

しかし、暗すぎる環境では正しい色情報にするための光量が足りず、それでも強引に処理しようとすると写真にノイズが乗ってしまいます。

こういったとき、小さいセンサーに比べて大きいセンサーのほうが暗部に強く、同じISO感度を使って撮ったときでもノイズが少ない写真が撮れる、ということになります。

大きいセンサーを使うデメリット

ここまで読むと「じゃあいちばん大きいセンサーのカメラを買ったらいいのでは?」と思いがちですが、大きいセンサーにもデメリットはあります。

大きいセンサーのデメリット

  • カメラボディが大きくなり、価格も高くなる
  • 必要なレンズも高価なものが必要になる

カメラボディが大きくなり、価格も高くなる

センサーのサイズが大きくなれば、当然それを格納するカメラボディは大きく重くなってしまいます。

カメラは1日中ずっと持ち歩くような使い方をすることもあって、小さくて軽いほうがいいに決まってます。
センサーサイズが大きくなると、持ち運びのハードルが高まるのがデメリットですね。

また、カメラの心臓部とも言えるイメージセンサーは、カメラの価格に直結します。

センサーサイズが大きいものを選ぶだけで3~10万円レベルで変わってきますので、簡単には上位のセンサーを選べません。
(油田王とかお金が有り余って困っている人なら別ですが)

必要なレンズも高価なものが必要になる

レンズ交換式のカメラを使っているとレンズの追加購入が気になるところですが、センサーサイズによって使用できるレンズにも制限があります。

大きいイメージセンサー用のレンズは価格が高価なものがほとんどで、レンズ1本で10万円超えなんて当たり前。
モノによっては30万~100万円のレンズも存在します。

それに対して小さなイメージセンサー用のレンズは1~10万円で収まることが多く、写りの違うレンズを数本集めてもなんとかなります(それでも結構キツイですが…)

また、小さいセンサーに大きいセンサー用のレンズを使えるパターンはありますが、その逆はありません。

スポンサード リンク

いま主流のイメージセンサー3種類

イメージセンサーの大きさはガラケーやスマホのカメラなど、大小細かいところも含めるとかなりの数があるのですが、デジカメ単体で考えると以下の3つがほとんどです。

全部の名前を覚える必要はなく、イメージセンサーの大きさは「大・中・小」で考えればいいんだな、と思ってもらえればシンプルです。

ただ、単純に大・中・小で分けても大きさの差は均等ではなく、マイクロフォーサーズとAPS-Cでは面積比で約124mm、APS-Cとフルサイズでは約519mmもの違いがあります。

  • フルサイズ(36mm×24mm)
  • APS-Cサイズ(23.6mm×15.6mm)
  • マイクロフォーサーズ(17.3mm×13mm)

※ちなみに、iPhone8に使われているサイズは1/3型(4.8mm×3.6mm)のさらに小型なセンサーです。

フルサイズ(36mm×24mm)

35mmフィルム時代のカメラとほぼ同じサイズのイメージセンサーで、現在販売されているデジタルカメラのなかでは中級~上級機に搭載されています。

とにかく価格が上がってしまうので、カメラ市場の主なお客さんである初心者にはまず売れないことから、市場の中でもフルサイズを載せている機種は少数。

カメラの重さや価格を無視して画質を追求するならフルサイズを選べば間違いはありませんが、機種選びも選択肢はかなり限られてくるでしょう。

APS-Cサイズ(23.6mm×15.6mm)

ミラーレス一眼全般から初級~中級の一眼レフに搭載されているイメージセンサーです。

フルサイズには画質が劣りますが、ガラケーやスマホのセンサーサイズとは比較にならないほどセンサーが大きいので、暗い場所での撮影にだいぶ余裕があります。

価格が抑えられる上に画質がそこそこ、ということでAPS-Cサイズのセンサー搭載機種はかなり豊富で、選択肢がとても多いのが特徴です(逆に選択肢が多すぎて選べない、という人もいるかも…)

マイクロフォーサーズサイズ(17.3mm×13mm)

主に初級向けのコンデジに搭載されているセンサーサイズです。

画質としてはガラケーやスマホより多少マシという程度で、目に見えて写りが変わってくるか、といったらそこまででもないスペック。

カメラの価格も非常に安く、ボディも小型化できるため、気軽にカメラデビューしたい人はマイクロフォーサーズを搭載したカメラを選ぶと良いでしょう。

まとめ

カメラを買うときに「画素」の多さを重要視する人がけっこう多いのですが、個人的にまず考えてほしいのはイメージセンサーの大きさです。

センサーサイズによって撮れる写真の幅や使えるレンズのバリエーションが変わってくるので、カメラ本体を買った瞬間にそのあとのプランが決まってしまうようなもの。

最初に買ったレンズ以外は買い増す予定はない!という人は関係ないことかもしれませんが、レンズ交換式のカメラを使っているのであれば、ぜひ色んなレンズを試してもらいたいところです。

カメラを買う際にはどのイメージセンサーを使っているのかを意識して選んでみてはいかがでしょうか。


関連記事

no image
一眼レフ初心者にとってレンズキット・ダブルズームキットはオススメ?

一眼レフを買おう!メーカーも機種もだいたいは決まった!と意気込んで家電量販店に足を運んだはいいものの、同じ機種でも「ボディのみ」「レンズキット」「ダブルズームキット」なんて種類がいくつもあって、違いが ...

no image
レンズの最短撮影距離を知る

「最短撮影距離」というものと「ワーキングディスタンス」という言葉についてご存知ですか? なんとなく聞いたことあるけど分からない、意味は一緒なんじゃないの?と思われる方も多いですが、実はまったく違うんで ...

no image
カメラの正しい選び方

一眼レフを始めようにも、メーカーや機種は多いし、何が違うのかもわからないし、かといって店員さんがオススメしてくる機種をバカ正直に買うのもちょっと気が引ける…という初心者さんは少なくありません。 私も初 ...

no image
カメラの価格と性能の関係性

これからカメラを購入しようと検討している人にとって、もっとも気になるのが「価格」だと思います。 最近ではコンデジだけでなく、高性能なミラーレス・一眼レフもかなり手頃な機種が発売されており、さまざまな種 ...

no image
一眼レフ・ミラーレス一眼・コンデジの違い

スマホ付属のカメラでは満足できなくなって、いよいよ一眼レフデビューか!?と気合を入れてみたはいいものの、「カメラって意外と種類が多くない…?」と機種選びの時点で迷いに迷ってしまう、なんてのはカメラ入門 ...

Copyright© Dr.カメイチの「はじめて一眼レフ講座」 , 2018 All Rights Reserved.